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震災後のコミュニティ復興を支援するメキシコのモルモンたち

震災後の復興を支援するメキシコのモルモンたち。

メキシコ・オアハカ州フチタン

ロザ・ロペズ・ヒメネスは泣きながらメキシコのフチタンの空き地のがれきの中を歩いた。そこは彼女の夫が数十年前に建てた彼らの自宅があった場所であった。「その夜、悲しくてたまりませんでした。…すべてが破壊されました。夫が残してくれたすべてががれきとなりました」とロザは話した。

その他大勢の人と同じようにロザもまた2017年9月7日に現地を襲ったマグニチュード8.2の地震ですべてを失った。その後、9月19日にはマグニチュード7.1の地震にも見舞われた。「上の階を片付けるのは大変だと思い、下の階で生活していました。すると2回目の地震が襲ったのです」とロザは述べた。ロザの自宅の2階と3階は1回目の地震で崩れ、12日後に発生した2回目の地震で1階も崩壊した。

 

メキシコ・モレロス州ホフトラ

数百キロ離れたホフトラでも、家族が集まる場所として安全で居心地のよかった場所がわずか数秒で崩壊した。「この家は祖父が作ったものでした。いつも家族がこの家に集まり、いっしょに食事を取りました。この家は家族で『3人の王の日』を祝った場所です」とロザルバ・カンポスは話した。

地域に壊滅的な被害をもたらした2回の地震の後、末日聖徒イエス・キリスト教会とその会員は、他宗教や組織と共同で即座に支援を開始した。大勢のボランティアが集まり、ロザ・ロペズやロザルバ・カンポスのように大きな被害を受けた人々に援助の手を差し伸べた。

「地震発生後、最初の対応の一つとして、食料とテントを配りました。道からがれきを撤去し、また被災して住めなくなった住宅の解体やがれき撤去のための重機も提供しています」とメキシコ現地の地域会長会で奉仕する中央幹部七十人のアルヌルフォ・バレンスエラ長老は述べた。

被災地の複数の市の指導者らは、提供された日用品、専門知識、労働力を大いに歓迎した。「わたしたちのモルモンの友人たちは、最初から支援することを約束してくれていました。彼らは教会の施設のすべてを使わせてくれましたし、わたしたち全員に支援の手を差し伸べてくれました。たくさんの食料品もいただきました」とフチタンの児童・家族サービス部門の部長であるロザウラ・ロペズ・ヴァルディヴェイソは語った。

ゴンザロ・ヴィンセンテ・ランデタ会長は地元にあるいくつかのユニットからなるステーク指導者で、教会員は即座に隣人を助けるために行動したと語り、「まず助けを必要としている人を助けました。それから、すべての人の安否を確認して、建物への作業に取りかかりました」と述べた。

メキシコの他の州からも1,200人以上のモルモンのボランティアが集まった。彼らは自分の食料、テント、道具などを持参し、すぐに働けるように準備万端でやって来た。

メキシコ・オアハカ州イクスウアタン

メキシコ・オアハカ州イクスウアタンのシーザー・オーガスト・マタス・ヴェレスクエズ市長は、町にボランティアが来た時のことを思い出し、感極まりながら「教会は地震直後からずっと支援してくれました。何台ものバスに乗って到着したボランティアらは、何の問題もなくすぐに働ける準備ができていました。それには感動しました」と述べた。

メキシコ・オアハカ州イクスウアタン

小さなキリスト教の教会が大きな被害に遭い、費用のかさむ建物の解体作業を迫られていたが、費用を工面することは非常に困難であった。しかし末日聖徒イエス・キリスト教会が解体用の重機と労働力を提供し援助した。「彼らは作業が終わるまで、わたしたちと共にいてくれました。彼らをわたしたちのもとに送ってくださった神に感謝しています。彼らが来て支援してくれたのは、そこに神の力が働いたからだと感じています」とアントニオ・サンチェズ・カラベオ牧師は語った。

モルモンのボランティアは切削機やダンプカーを使ってがれきを撤去した。がれきが撤去された土地には、すぐに新たな建築作業が始められる。当初からサンチェズ牧師と共に働いて来たヴィンセンテ会長は、「モルモン教会とこちらの教会との関係はさらに強められました」と語り、二人の間には新しい友情が築かれた。

ホフトラ

ロベルト・デラ・ロザ・タグアダと妻のグロリアは、主室として使っていた自宅の上の階を地震によって破壊され、ペットもいなくなった。今は自宅の下の階に一時しのぎの台所を作り暮らしている。しかし彼らは自分たちの境遇を顧みず、末日聖徒のグループと共に近隣住民への支援に乗り出した。「助けを必要としている人を探して一軒ずつ家を回りました。…そしてわたしたちは人を助けることができました」と述べた。

ロザルバ・カンポスの家族には現在、屋外に一時しのぎで作った台所がある。彼らもデラ・ロザ家の人々と彼らの末日聖徒の友人によってがれき撤去の援助を受けた。「彼らのおかげで、両親の家を解体することができました」とロザルバは語った。

フチタン

末日聖徒の十代の青年たちと彼らの教会指導者らは、地震で家が崩壊した一人の未亡人を支援し、新しい家が建てられるように準備を手伝った。「わたしたちは手伝いができてとても嬉しく思っています。若い男性たちが集まり、大きな助けを必要としている一人の姉妹を助けました」とモルモンのユースボランティアであるアラド・ゴンザロ・ヴィンセンテは述べた。

もう一人のモルモンのボランティアであるマリオ・マタス・ゴンザレスも「教会員がひとまず自分のことを忘れて、他人を助けているのを見て嬉しく思います。わたし自身もここに来てお手伝いできることに感謝しています」と話した。

ユースのワードのビショップであるホセ・グアダルペ・ロペズ・ラミレスは「より組織的な支援を提供することができ、より多くの教会員に今回のような災害後の支援に参加してもらうことができました。地域社会に援助の手を差し伸べることができました」と述べた。

重機を操作する教会の技術者らによって、自宅再建のためにロザ・ロペズの家の敷地から大きながれきを撤去することができた。ロザによると、今度立てる家は前の家より小さいものになるという。

今年2月に再びマグニチュード7.2の地震がメキシコ南部を襲ったが、今回メキシコ国民は毅然とした態度で、将来に目を向けながら自然災害によって破壊されたものを立て直す作業に携わることができた。末日聖徒イエス・キリスト教会もまた復興支援に乗り出した。

「わたしたちはまだ計画通りのプロジェクトのために働いていますし、教会員やその他の人々の自宅再建を支援しています」とヴァレンスエラ長老は語った。

「地震は1分ほどでしたが、一生かけて築き上げたものが一瞬で失われたことで、地震は一生続いたかのように思えます。しかし、みんなで協力して、町を復興させるという希望を持っています。このように希望を持つことで、立ち直れる日が来ることを願っています」とシーザー・マタス市長は話した。

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.