ニュースリリース

イタリア・ローマ神殿の一般向けツアーが始まる

神殿のデザインに古代イタリアの建築物を反映

末日聖徒イエス・キリスト教会のイタリア・ローマ神殿の一般向けツアーが今月始まる。この神殿は儀式が執行されている神殿としては世界で162番目となる。

「美しい神殿で、高い職人技によって作られた神殿は完全なものです」と十二使徒定員会会員であり神殿と家族歴史部の委員長として奉仕しているデビッド・A・ベドナー長老は語った。

      

 
     

数年にわたる建設工事の後に完成する神殿では、2019年1月28日(月)~2月16日(土)(日曜日は除く)に一般向けの無料オープンハウスが開催される。

イタリア・ローマ神殿はローマの北東、ラ・チンクイナ・ブファロッタの近隣に位置する。神殿のデザインは古代ローマからインスピレーションを受けたもの。外壁にはビアンコ・サルド花崗岩が用いられている。

    

デザイン

「この神殿に足を踏み入れた人は誰でも、自分がイタリアにいることを実感できるでしょう。建築物の素材、デザイン、そして周りの環境からもそう感じさせる神殿です」と建築家のニルス・バレンティナーは語った。

バレンティナーは、神殿のデザインはローマにあるローマカトリック教会の一つであるサン・カルリノからインスピレーションを受けたものであるという。「曲線を用いた天井と壁、列柱と円柱の作りを見ていただければわかります。教会と神殿、そして外観と内装にも曲線を取り入れた初期の教会の概念を取り入れたものです。」

イタリア・ローマ神殿は、多目的集会所、訪問者センター、家族歴史センター、参入者宿泊所を含む15エーカー(約61000平方メートル)の宗教・文化施設の一部である。

内装

神殿の入口には床から天井に伸びるステンドグラスの壁があり、救い主イエス・キリストの生涯の一場面が描かれている。ステンドグラスの窓はオリーブの木にインスピレーションを受けたものである。

暖かいアースカラーと青、ブロンズと金の色相が内装全般にわたり見られる。最高レベルの匠や職人によって高品質の素材が使われ、その中にはトスカーナ州北部で切り出されたペルラト・ズベボ石の床、スペインのセニア大理石、深い赤茶色のサペリ、バールとサクランボの木でできた木工製品、ベニスから取り寄せたムラノガラス照明などがある。

「神殿は主の宮居ですので、最高級の素材を使います。神殿はわたしたちの救い主である主イエス・キリストに対するわたしたちの愛と献身を表すものです。主のために使うものとして、良すぎるものはありません」とベドナー長老は語った。

「わたしたちは可能な限り最高級レベルの職人を使います」とプロジェクトを監督するブレット・ウッズは説明した。

ウッズによると、神殿のメインロビー階段は職人の技術の粋を尽くしたものであり「階段の上と下が建物に接続しているだけで、宙に浮いたようになっています。勿論これも楕円形を描いた形です」と語る。楕円形の階段はローマのカピトリヌスの丘の近くにあるミケランジェロの傑作カンピドリオ広場に倣ったものである。

神殿の随所にはオリジナルの絵画が飾られ、参入者にイエス・キリストと主に従うようにという主自身の教えを思い起こさせる。バプテスマ室には、主がバプテスマのヨハネからバプテスマを受けられる姿を描いた絵画が飾られている。

バプテスマ室は、すべての人がバプテスマを受けなければならないという主の戒めに従い、その模範を示してくださった救い主に倣うという目的があります。神殿では参入者がこの世でバプテスマを受ける機会のなかった人々の身代わりとしてバプテスマを受けることができる。

楕円形のモチーフはバプテスマ室にも用いられており、楕円形のフォントの周りにはローマ様アカンサスの葉で飾られている。フォントはイスラエルの十二支族を表す12の雄牛の上に作られている。

教会員が神の愛、創造、人生の目的を学ぶ教えの部屋は、丘や海を含むイタリアの美しい景観を描写した壁画で飾られている。

花嫁の部屋はクリスタルの壁付け照明と手書き絵を施した椅子を用いたバロック調に作られている。

結び固めの部屋では際限なく続く鏡の中の反射像が永遠を象徴し、この部屋の中で信仰深い末日聖徒は家族を永遠に結び固める神聖な儀式を受ける。

日の栄の部屋には多くの水晶のプリズムから作られた見事なシャンデリアが部屋中央に掛けられ、そこは天国へと続く進歩の道を表すスペースとなっている。この部屋にはイタリア人職人が作った上品な調度品も飾られている。

  

訪問者センター

訪問者センターには実物大のキリスト像クリスタスと十二使徒像が並び、大きな窓の向こうに見える神殿に向かって立っている。これらの像は、デンマークのチャーチ・オブ・アウア・レディー(Church of Our Lady)に飾られている彫刻家バーテル・ソーバルドソンの作品のレプリカである。イスカリオテのユダ像だけが、使徒パウロの像に置き換えられている。ルーテル教会から特別な許可を得てオリジナルの像をデジタルスキャンした。そして、ミケランジェロのダビデ像に使われた大理石と同じトスカーナ州の採石場から調達されたカララ大理石を用いて4分の3のサイズの十二使徒像が作られた。

ベドナー長老は「救い主キリスト像クリスタスと十二使徒像を見た時、霊的に大きな感銘を受けました」と述べた。

救い主と十二使徒の像の背景には、イタリアの田園地方にあるオリーブの木を描いた壁画が飾られている。

広場

訪問者センター、神殿参入者宿泊所、集会所は地元産のトラバーチンで作られたイタリアンスタイルの広場(ピアッツァ)で神殿とつながっている。

「神殿の建設に携わった石工職人は7世代にわたり石工職人を続けてきた人たちです」と神殿施設管理を担当する上級アシスタントのアルバート・マララは語り、石工職人の名人は400時間にわたり教室で学んだという。

教会は、ローマの通りに110年前に使われていた玄武岩でできた敷石を再利用して神殿周辺に敷き詰めた。

「これらの敷石をよく見ると、昔の馬車の車輪によってすり減ってできた溝があるのがわかります」とマララは述べた。

オープンハウスと奉献式

教会指導者らは2019年1月14日(月)にメディアと記者会見を行い、イタリア・ローマ神殿を案内する。政府、ビジネス、法律、他の宗教団体、そして人道支援組織の指導者らのための神殿VIPツアーは、一般公開される1月28日(月)に先駆けて1月15日(火)~22日(火)の日程で行われる。

一般向け神殿オープンハウスへの参加申し込みはオンライン(templeopenhouse.lds.org)にて行える。

神殿は2019年3月10日(日)~12日(火)にかけて正式に奉献される。

教会員がこの新しい神殿で儀式を受けられるのは3月19日(火)からとなる。

背景

トーマス・S・モンソン大管長によって神殿の建設が発表された2年後の2010年10月23日に、この3階建て、敷地面積40,000平方フィート(約3700平方メートル)のイタリア・ローマ神殿の建設工事が始まった。鍬入れ式にはモンソン大管長と地元教会指導者および地元コミュニティ指導者らが参加した。

「わたしの気持ちをうまく言い表すことはできません。周りには御霊が溢れています。わたしと家族、そしてイタリアのすべての聖徒にとって素晴らしい日です」と宣教師として働いたことがあるクリスチャン・ブルーノは語った。

末日聖徒とその他のキリスト教徒は、古代の使徒ペテロとパウロがイエス・キリストの福音を宣べ伝えた場所であるローマを聖書にまつわる世界でも最も歴史的な場所であると考えている。

1997年、教会は神殿建設地となった15エーカー(約61000平方メートル)の農地を購入したが、そこには別荘、小さなオリーブ果樹園、屋外ピザ焼き窯もあった。

「ユースの頃、よくここに来てサッカーをしたものです。そしてピザを焼いた石もそこにはありました」と地元の末日聖徒であるステファノ・モスコは話した。

オリーブの木

以前の農地にあったオリーブの木は保存され、またイタリア北部から樹齢400~500年となる古代のオリーブの木が取り寄せられ広場に植えられた。

「オリーブとオリーブの木が象徴するものがあります。オリーブの根は地中深くに伸びます。根を切っても常にまた成長を始めます。根は死ぬことなく成長し続けます。これは復活への希望を象徴するものであると考える人もいます」とベドナー長老は話した。

神殿へと続く階段に沿って生えているイタリアカサマツも、元々その土地にあったものを保存したものである。

神殿

ローマ神殿はイタリアおよび近隣国に住む23,000人の教会員が集う神殿となる。現在、世界では儀式が執行されている神殿が160あり、そのうち12がヨーロッパにある。

「わたしたちの神聖な神殿では、教会員として最も神聖で重要な儀式を受けることができます。それらの儀式はわたしたちに平安と生きる目的を与えるとともに、大きな喜びも与えてくれます」とベドナー長老は語った。

さらにベドナー長老は「すべての神殿は地上と天が交わる場所として非常に重要です。神殿は主の宮居であり、わたしたちが主について学び、主を礼拝する場所です」と続けた。

末日聖徒の神殿は、教会員が日曜日の礼拝行事のために集まる集会所や礼拝堂とは異なる。神殿は「主の宮居」と考えられ、結婚、バプテスマ、その他の家族を永遠に結び固める儀式を通してイエス・キリストの教えが再確認される場所である。

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.