初等協会の指導者、ウガンダの難民キャンプを訪問

「援助を受けることのできた難民たちの顔から疲れの色が消え安堵の表情を見ることができたときは、心が温まりました」と世界で最大規模の子どもたち組織の一つに数えられる末日聖徒イエス・キリスト教会(LDS)の中央初等協会の指導者の一人であるジーン・B・ビンガム姉妹は述べた。

中央初等協会会長会第一顧問*であるビンガム姉妹は、人道支援活動を行うLDS慈善事業団のディレクターであるユーバンク姉妹と共に、ユニセフが行ったウガンダの現地訪問に同行し最近帰国したばかりである。彼女らは、国境を越えた難民らが、難民キャンプで支援団体から援助を受ける姿を目の当たりにした。

*(ビンガム姉妹は2017年4月の総大会において中央扶助協会会長に召された。)

ビンガム姉妹、ウガンダの難民キャンプを訪問

ユニセフ職員と共に教会指導者たちは、25万人以上が収容されているビディビディ難民再定住センター、そして周辺の学校や地域を訪問して、現地の人々と言葉を交わした。この難民キャンプは昨年8月に開設され、世界でも最大級規模の難民が暮らす生活の場となっている。

職員たちは難民が家族と共に暮らせるように支援し、テント、食料品、医療品など差し迫ったニーズに応えるための必需品を提供している。多くの場合、難民は自分で運べるわずかな所持品を携え、着の身着のままで国境を越えて来る。

南スーダンから来た母親であるタブ・フローレンス・ウィリアム(27)は、子どもを連れて難民キャンプに向かっている途中に、銃で脅されて持ち物を盗まれた。そんな彼女は「ここには争いも、殺人もないので幸せです」と語ったという。

「訪問した学校は素晴らしく、生徒100人につき教師がわずか一人という状況の中でも、教師たちは生徒が集中して学習し、今後必要となるスキルを学ばせるために最大限の努力を払っていました」とビンガム姉妹は述べた。

今回の現地訪問は教会指導者に忘れることのできない大きな衝撃を与えるものとなった。

「決して忘れることのない人がいます。その人は受付センターに止まったバスから最初に降りてきた一人の母親です。彼女は小さな赤ん坊を抱き、彼女のスカートには三人の小さな子供がつかまっていました。難民登録場所のテントに向かって歩く彼女の顔には、安堵の気持ちがあふれていました」とユーバンク姉妹は述べた。

ユニセフはウガンダの最前線で他の救援団体と協力して働いています。教会は20年以上にわたりユニセフと共に働き、資金援助を行って来た。近年、教会は予防接種、教育など世界中の子どもに必要とされる事柄を米国ユニセフ協会のパートナーとして行って来ました。

ユーバンク姉妹によると「ユニセフとのパートナーシップがもたらす最重要事項の一つに、LDS慈善事業団だけでは決して行くことのできない場所にユニセフなら行ける」ということがあるという。ユニセフは190以上もの世界の国・地域に救援活動を行っている。

「最終的に教会とユニセフは，難民に対する予防接種と教育支援が、子どもとその家族に最も大きな影響を及ぼすことのできる方法であるという結論に達した」と米国ユニセフ協会のグローバル・コーズ・パートナーシップの副会長を務めるレスリー・ゴールドマンは述べた。

「我々が築くパートナーシップによって、ウガンダと世界中の多くの家族が直面する状況を変える機会が得られることになる」とゴールドマンは述べた。

ウガンダのキャンプでは、内戦や食糧不足によって近隣諸国から避難してきた難民を受け入れている。

LDS慈善事業団の難民イニシアティブのマネージャーであるロバート・ホカンソンは「ウガンダと国境を共にする周辺国には、数々の問題によって家を出て避難する人々がいる。南スーダンとコンゴ共和国がその例で、それらの国民はウガンダに避難して来るという独特な場所にウガンダは位置する。」

他の国々とは異なり、ウガンダでは流入した難民が国内を自由に移動することが認められ、就職、起業、そして生活する権利も与えられる。また難民の子どもたちも地域の学校に通えるように支援が施されるという。

ホカンソンによると、LDS慈善事業団は米国ユニセフ協会との関係をさらに強めているといい「さらに両者の関係をより堅固なものにする方法を思案中である」と語った。

「素晴らしい人々に出会いました」とビンガム姉妹は述べた。「支援者として働く人々は、自らもかつては難民であったという人が多く、新しく到着する難民に助けの手を差し伸べています。」

「わたしたちのパートナーシップが実際に家族を助ける様子を見てきました。この支援は、母親が子どもの世話をし、家族が共に暮らし、子どもが命を落とさずにすむ助けとなっています。」