ニュースリリース

使徒ウリセス・ソアレス長老が明治神宮を訪問し、中島精太郎宮司と懇談

 

2019年8月28日、雨天の暑い日となった東京で、十二使徒定員会のウリセス・ソアレス長老が中央幹部七十人のテレンス・ビンソン長老、アジア北地域会長会とその妻らとともに、明治神宮を訪問し、末日聖徒イエス・キリスト教会の約20年来の友好関係を新たにした。ソアレス長老とビンソン長老は多くの聖徒や教会指導者らと会うために韓国と日本を訪問中であった。

明治神宮では伊藤守康権禰宜が一行を案内し、明治天皇と昭憲皇太后が御祭神となった起源と目的について説明するとともに、神社参拝前の手水の作法を説明した。手水を行った後、神職からお祓いを受けて内拝殿に入り、ソアレス長老が明治天皇に敬意を表するため玉串を奉納した。その後、神楽殿で中島宮司と懇談した。

ソアレス長老は中島精太郎宮司に教会が製作した「記憶の書 (Book of Remembrance)」を持ち先祖について学ぶために集まって座る家族をかたどった置物「家族の絆」(Family Ties)を贈呈。中島宮司からはソアレス長老の参拝の記念として明治天皇も愛用されたという天皇家の菊花紋入りの白い花瓶を贈呈した。

中島宮司は訪問者一行らに、14年前に伊藤守康氏を連れて広尾にある教会管理本部を訪れたときのことを思い出深く語った。明治神宮はそれ以前に有為の日本人の青年たちを集めて米国を訪問し、その一環としてソルトレイクの教会を訪れるプログラムを実施していた。中島宮司は他の宗教について学び、様々な宗教団体と交流する大切さを感じており、伊藤権禰宜のユタ州への派遣について相談したと言う。教会側は、ブリガム・ヤング大学における4カ月の滞在を受け入れ、伊藤権禰宜は末日聖徒イエス・キリスト教会について学ぶ機会を得た由。以降現在も深い交流が続いている。2007年には、当時使徒であったヘンリー・B・アイリング管長が伝道会長らの一団を率いて明治神宮を訪問、また2011年にも東日本大震災の直後に他の教会幹部らの一行が訪問している。

小さなテーブルを囲み、ソアレス長老と中島先生は教会と神道の共通点、そして日本人にとっての宗教の重要性について語り合った。

中島宮司は、「わたしは貴教会について学び、いくつか共通点があることに気づきました。それは家族を大切にし、先祖を敬うという点です。」と語った。

中島宮司は続けて「神道はとてもユニークです。一神教では、唯一絶対神を崇めますが、神道には無数の神々がいて、それは大まかに三つに分けられます。一つは日本の国を生んだ神様や自然の神々、二つ目は気高い人々の霊です。わたしたちは偉大な功績を残した人も神として祀ります。キリスト教における聖人たちのようなものでしょうか。三つ目はわたしたちの先祖です。今の私たちへと導いてくださった先祖に感謝するということを、家族に伝えていかなければなりません。」と語った。

ソアレス長老は、自分たちも先祖といつの日かまたともに暮らすことを信じているとの同意を示し、教会は先祖を探求し、家族を大切にすることを伝えた。そしてソアレス長老は「人々が信仰心を持てるようにするには、どのように助ければよいのでしょうか」と尋ねた。

中島宮司は「信仰を持つ、という特別な感覚というよりも、日々の生活の中での感謝が大切なのだと思います。先日、孫が七五三を迎えたのでわたしの自宅に泊まりに来ました。朝晩いつも私がするように神様ご先祖様に感謝を捧げる姿を、孫たちは静かに座り、耳を傾けていました。わたしたちの日常生活はこのような行動に基づいています。それを信仰心というのであれば、それをなくした人がたくさんいますが、このような日常が家族の中で伝わっていくことが大切だと思います」と語った。

ソアレス長老は「日本人にとってなぜ信仰が大切なのですか」と尋ねた。

中島宮司は「人から信仰を取り除けば、その人は動物と同じになってしまいます。欲を満たすことばかりを考えていてはいけないと思います」と答えた。

ソアレス長老は「それは世界的な問題ですね」と話した。

アジア北地域会長会の第二顧問L・タッド・バッジ長老は、宣教師として、ビジネスマンとして、そして伝道会長として20年間日本に住んだ。バッジ長老は、日本で伝道した娘がブリガム・ヤング大学で誰かが日本語で話すのを耳にした時のことを話した。娘がその人に声を掛けたところ、それが伊藤さんで、伊藤さんの帰国後に自宅へ招くなど交流を深めることになった。「娘が伊藤さんと出会ったのは、単なる偶然ではないと思います」とバッジ長老は話した。

中島宮司もそれに同感し「わたしたちの間には縁という霊的なつながりがあります。良いご縁もあれば、悪いご縁もあるでしょう。それにどう対応するかは、わたしたちにかかっています」と述べた。

後日、ソアレス長老は中島宮司の人となりに非常に大きな感銘を受けたと語った。そして、教会と神道に共通点があること、特に家族を大切にするという共通点を見出したことを喜んだ。ソアレス長老は「特別な経験となりました。共有する真理があることで縁を感じました」と述べ、さらに交流を深め福音が教える真理を日本人が学べるようにという願いを語った。

「今回のようなインターフェイスの交流(様々な宗教の交流)は、それによって障壁を取り除き神の子供たちをつなぐことができ、非常に重要です」とソアレス長老は強調し、また教会員が福音に沿った信仰生活を送ることが大切であり、それによって友人や家族が、教会員が有する喜びや光を目にし、自分たちもそれらを得たいと願うようになると述べた。また「教会員は人々を招くことでそこに力が働くことを理解しなければなりません。わたしたちの信仰を家族や友人に示すことで、彼らが御霊を通じて光を見、天父の愛を感じることができるようになります」と続けた。

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