ニュースリリース

マレーシアの遠方ジャングルに住むオラン・アスリ族の自立を井戸が支援

水は生活の基本的必需品である。その水の供給を可能にするため、井戸の設置が末日聖徒イエス・キリスト教会の人道支援部門であるLDS慈善事業団によって行われている。マレーシア半島の東側では最近、より自立した生活を送るための支援として、住民が住む質素な家に水を引くための井戸設置に必要な資材が提供された。完成した井戸を見せる村住人の顔は喜びと感謝の気持ちが溢れていた。

 

ある若い家族は、以前は水が入手できないためにほかの村をその日の暮らしに必要な水を乞いながら歩いたことがある。同じ家族に負担をかけ続けることのないように、水をもらう先はいつも異なる家を選んだという。この家族の苦難そして、同様の環境にいる人々がいることを知った人道支援担当の宣教師夫婦は、土管、ポンプ、パイプを購入するための予算申請を行った。オラン・アスリ族の多くの村々をよく知る男性ジョン・チンの助けを得て、寄付された資材が村に運ばれた。村の住人たちは水を引くための穴を掘り、土管を埋め、パイプを自分たちの家につなぎ、ポンプを設置した。そして井戸とポンプを守るための簡単な小屋を建てた。

設置されたのは簡単なしくみの井戸ではあったものの、これによって村の住人は水を手に入れることがでるようになり、生活の質は大きく向上した。1つの新しい井戸で3つの「家」、13人に必要な水を賄うことができる。別の村では、1つの井戸から3つの家に水が供給され、近隣住民17人の必要を満たすことができている。別の井戸でも3つの家、住民10人に水を供給している。

遠方のジャングルにある村住民のためにさらに多くの井戸が必要とされている。家で水を得ることができない家族の若い父親は、自分の村まで井戸を作る資材が届かないことを嘆いていた。この父親が住む村は、地主が道路を整備しない土地の中央に位置し、雨が降ると道路が流れ、井戸建設用の資材運搬ができなくなる。入浴、掃除、洗濯、食器洗いに必要な水が十分得られないため、生活は非常に困難であった。この男性といとこ、そして2人の家族はオートバイに乗って主要道路まで出かけ、ジョンと会い、人道支援として問題解決策を提供する夫婦宣教師とともに話し合った。この家族への支援として、まずLDS慈善事業団は道路の水はけの問題を解決するために2つの土管を購入してから、井戸建設用資材を配送することになった。その後は、男性とその家族が井戸を作るために喜んで作業に当たることになる。

平均寿命が53歳であるオラン・アスリ族の村住民の生活の質は、生活必需品である水を得られるようになったおかげで大きく向上した。ジョン・チンは多くの村住民と信頼関係があり、彼らのニーズを把握しているおかげで、LDS慈善事業団の良きパートナーである。

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