ニュースリリース

教会,依存症からの立ち直りに関する動画を制作

ソルトレークシティ―

「息をするのと同じくらい,それが必要でした。」

「二重生活です。」

「死ぬまで嘘をつき通すしかないと思っていました。」

これらは,新たに制作された動画に登場する依存症患者たちの声である。常習性のある行動に苦しむ人々が日々直面するチャレンジを描いたこの注目すべき動画は,「変わるための12のステップ」(12 Steps to Change)を基に構成されている。末日聖徒イエス・キリスト教会の組織である「モルモンチャンネル(英語)」「LDSファミリーサービス」「福祉部門」が共同で制作した。

動画は,モルモンチャンネル(mormonchannel.org/12steps)や,末日聖徒イエス・キリスト教会の公式ウェブサイト(addictionrecovery.lds.org)でも視聴できる。(どちらも英語です)

常習性のある行動の裏側では,身体的,感情的,霊的な反応が,洪水のようにあふれている。常習癖に陥ると,人間関係全般に劇的な影響を及ぼす。28年におよぶ依存症から立ち直ろうとしている人は次のように語った。「依存症は,機会均等主義の雇い主のようです。もしあなたがだめなら,あなたの身近な人を捕まえます。」

動画は9月にNational Addiction Recovery Month(全国依存症回復月間)の一環として発表された。(英語です)依存症立ち直りプログラムの12のステップの一つに関連した12人の個人的な経験を記録している。動画に登場する12人は,自身の習性を変え,再び人間関係を築くために,イエス・キリストの贖い(英語です)の原則と教会の教義を必死で応用しようとする姿を赤裸々に語っている。動画は,再現ドラマと実際のインタビューを組み合わせている。

「新たに制作された動画は,非常にリアルで説得力があります」と教会福祉部ディレクターのピーター・エバンズは説明する。「動画は12のステップのカリキュラムに関連しています。人が変わるときに起こる奇跡,すなわち救い主の愛を知った人が乗り越えようと主に頼るとき,主は全ての傷口をふさいでくださることを,これらの動画は霊感を通して教えてくれます。偉大な勝利の動画です。」

モルモンチャンネルのディレクターであり,教会福祉部およびLDSソーシャルサービス部との共同制作者であるトッド・ダレーによると,今回の動画制作の目的は,ひとえに助けの必要な人々に助けの手を差し伸べることである。

「今現実的な人生の問題に立ち向かっている人々を支援するための番組が必要だと認識していました」とダレーは述べる。「12のステップを基にしてこのようなストーリーを伝えることは,すばらしい機会となりました。個人,家族,友人,教会指導者に,情報を提供し,依存症に対する認知度を上げ,希望があることを伝えることができました。人々が心を開いて動画を視聴し,理解し,語り,行動してくれるよう願っています。助けが得られることを知ってほしいのです。」

教会の傘下にあるLDSファミリーサービスが支援を提供している。同組織は2008年に,教会が主催する立ち直りグループで使用するワークブック『依存症からの立ち直りと癒しのためのガイド』を発行した。ワークブックには,アルコホーリクス・アノニマス・ワールド・サービス(Alcoholics Anonymous World Services)の「12のステップ」に同団体の許可を得て手を加え,末日聖徒イエス・キリスト教会の教義と聖文に合致させた12のステップが使われている。

ワークブックは,LDSファミリーサービスが世界中で運営する自助グループにおいて,話し合いの基盤として用いられている。ワークブック『依存症からの立ち直りと癒しのためのガイド』の改訂版は,現在26の言語で出版されている。グループ集会の参加者は22の国に住み,進行役を務めるボランティアは5,000人を超える。グループ集会には誰でも参加することができる。

新たに制作された動画で自身の話を分かち合っている若い女性リンゼーの人生は完全に行き詰っていた。「わたしは何年も教会から遠ざかっていましたが,グループの話し合いに参加しているとき,初等協会の歌が頭の中でずっと鳴り響いていました。天の御父が本当にその場におられると感じました。御父の愛を通して,自分の人生を歩み続けていけると分かったのです。」

動画に登場するオースティンという青年は,「依存症患者には意志の力がまったくない,自分は孤独な兵士だ」と思ったと語る。グループ集会に参加した後,オースティンは苦しみを分かち合うようになり,他人の苦しみを理解するようになった。「集会に出席し,わたしの自身の中にもまた問題を抱えているほかの人々の中にも良いところがあると気付きました。わたしたちは一緒に取り組みました。そして誰もが神を必要としていました。」

一人一人の語る言葉は,彼らの画像と合わさって,「より大きな希望」を感じさせてくれると,エバンズは語る。「動画を見ると依存症が身近なものになります。元の道に戻るための苦闘だけでなく,多くの人が立ち戻る道を見いだすことが描かれています。力強く,緊張感のあるストーリーは,家族や教会の指導者にとって非常に心強いリソースとなるでしょう。」

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.