一般公開となったワシントンD.C.神殿の模型

末日聖徒イエス・キリスト教会ワシントンD.C.神殿の模型が現在一般公開されている。この模型は訪問者に神殿の内側をほんの少し披露し，末日聖徒の神殿の目的について知る機会を提供するものである。2015年1月10日土曜日にワシントンD.C.神殿の訪問者センターで一般公開が始まった。

近隣の社会団体と宗教団体の指導者が土曜の夕べの特別レセプションに招待された。レセプションには，大管長会第一顧問のヘンリー・B・アイリング管長も出席した。アイリング管長の弟であるハーデン・アイリング長老とロイ・アン夫人が1月16日まで訪問者センターのディレクターとして奉仕する。
 
「わたしと妻はこのワシントンD.C.神殿の訪問者センターでこれまで2年間奉仕してきました。その間ずっと，このような神殿の展示を望み，計画してきました。」ハーデン・アイリング長老はそう語った。「とうとうその時が来て，一般の方々に紹介する準備が整いました。この模型の霊感を与える美しさにただ圧倒されるばかりです。」

神殿の模型を見た後，ヘンリー・B・アイリング管長はその建築様式を称賛した。「この模型は神殿の美しさと，敬虔な雰囲気を見事に表現しています。」アイリング管長はそう語った。

ハーデン・アイリング長老は，この地域のランドマークであるワシントンD.C.神殿は，過去40年間にわたって「他の宗教や背景を持つ多くの友人たちにとって謎めいたもの」であったと語った。「神殿を訪れる人の多くは，建物の中に入れないことが分かると落胆されます。そのような方々も，この模型をご覧になれば，全ての人がキリストのもとに来るように招かれているという御霊の証を感じられることでしょう。」

ふさわしい生活をしている教会の会員だけが神殿に入ることを許される。神殿の中では，永遠にわたる夫婦の結婚や家族の結び固めなど，最も神聖な儀式が行われる。神殿が奉献される前に，教会はオープンハウスを行う。オープンハウスでは，何千人もの人々に神殿内の美しい部屋の中を実際に歩いていただき，モルモン教徒が神聖視するこの建物の目的について知る機会を提供している。

教会宣教師部の広報プログラム担当ディレクターであるマーク・ラスバルディーは次のように語る。「大管長会は，神殿の祝福について人々に知っていただくために，訪問者センターの中でこの展示を行うことを決めました。」ラスバルディーによれば，ワシントンD.C.神殿の訪問者センターが2012年に改築されて以来，神殿そのものをテーマとした展示を行うのはこれが3度目である。今回の展示には，世界中の神殿を紹介するものや，1974年11月19日に奉献されたワシントンD.C.神殿の歴史を紹介するものもある。

ダウンロード可能なワシントンD.C.神殿模型の報道記者用放送品質ビデオ（資料映像）

ダウンロード可能なワシントンD.C.神殿模型の報道記者用放送品質ビデオ（音声付き）

 
神殿の内装および外装を制作するために3次元スキャンが使用された。実物の48分の1スケールである。これは，神殿のレプリカ第1号であるソルトレーク神殿の32分の1スケール模型と同様である。ソルトレーク神殿の模型は，2010年5月にテンプルスクウェアの訪問者センター南館で初めて展示された。「それはテンプルスクウェアで最も人気のある展示物の一つです」とラスバルディーは語った。

 完成したワシントンD.C.神殿の模型のサイズは，展示用ケースを含めて，高さ約9フィート5インチ（約3メートル），幅6フィート7インチ（約2メートル），奥行き5フィート8インチ（約1.7メートル）である。この模型は訪問者センターの神殿に面した窓の正面に置かれており，神殿の全フロアの様子が分かるようになっている。儀式の部屋や，結び固めの部屋，バプテスマ室の模型もそれぞれの位置にある。また，家具，照明器具，鋳造物やドアも細部にわたって再現されている。
 
実物の神殿の設計図は全て手描きであるため，模型を制作するに当たって神殿の設計図のデジタルファイルを作成する必要があった。各部屋の模型を本物そっくりに作るために，神殿内部の部屋や調度品に対しては3次元スキャンとデジタル計測の技術が用いられた。

ワシントンD.C.神殿は合衆国首都の約10マイル（16キロ）北に位置しており，敷地の広さは52エーカー（21万平方メートル）である。同神殿は，ワシントンD.C.，ペンシルベニア州，バージニア州，ウェストバージニア州，メリーランド州，デラウェア州，ニュージャージー州の末日聖徒によって利用されている。
 
ハーデン・アイリング長老は「この展示をじっくり眺める経験によって神の多くの息子娘たちが，自分や家族のために神殿の扉を開ける方法について知りたいと思うようになることを願っている」と語った。
 
ワシントンD.C.神殿は世界中で現在儀式が行われている144の神殿の一つである。