ニュースリリース

モルモン教とユダヤ教の代表者がエルサレムの遺跡に集結

末日聖徒の使徒のエルサレム訪問175周年記念行事

 

初期のモルモン教の使徒がエルサレムを訪問してから175年目にあたる年を記念して、末日聖徒イエス・キリスト教会の代表者と米国のユダヤ教の要人がエルサレムに会した。1841年10月、末日聖徒イエス・キリスト教会の創設者であるジョセフ・スミスの指示のもと、オーソン・ハイド長老はオリブ山に登り、この地をユダヤ人の集結する地として奉献する祈りをささげた。

2016年10月27日(木)、ブリガム・ヤング大学エルサレムセンター近東研究所にて開催された記念式典において、末日聖徒イエス・キリスト教会十二使徒定員会のメンバーであるジェフェリー・R・ホランド長老が語った。「1841年にオーソン・ハイド長老が担った使命、この地をユダヤ人回復の地とし、また、エルサレムをその首都として奉献することは、末日に迎えるユダヤ人の故郷への帰還において、非常に重要であったのです。神がエルサレムを再び選ばれたことに関して、オーソン長老は重要な役割を果たされたことを私たちは信じています。」

教会の十二使徒であるホランド長老と、クエンティン・L・クック長老、および七十人のジェームズ・J・ハムラ長老は、ユダヤ教の指導者たちとともに聖地を訪れた。

 ユダヤ教代表団のメンバーは、元ニューヨーク州司法長官のロバート・アブラムズ氏、コネチカット州出身元米国上院議員ジョゼフ・リーバーマン氏、ニューヨーク州ユダヤ人コミュニティ・リレーションズの取締役副社長兼CEOラビ・マイケル・ミラー氏、米国ハダサーの元会長マリーン・ポスト女史、ニューヨーク州ラビ取締役会の取締役副社長ラビ・ジョセフ・ポタスニック氏、ニューヨーク市コングリゲーション・シアリスのメンバーでありイェシーバー大学トーラーとウェスタン思想ストラウスセンター所長ラビ・メアー・ソロベイチック氏であった。

モルモンとユダヤ人コミュニティーとの間に、より堅固な関係を築くことに尽力してきたアブラムズ氏は、エルサレム訪問中に次のように語った。

「隣人に友情の手を差し伸べることほど高貴なことはありません。人々の間で理解と尊敬をあらわすことがますます必要になってきている昨今にあって、本日この場で、その核となる価値観に接することができ、勇気を与えられました。

我々は長年にわたって末日聖徒の教会施設を訪問し、ホランド長老、クック長老をはじめとする教会指導者との会合では、友好と理解という深いつながりを生み出すことに焦点をあてて、さまざまな意見を交わしてきました。そのような機会を通して、モルモンコミュニティーについてよりよく知ることができ、ユダヤ人コミュニティーとの共通点を見出しました。」

アブラムズ氏は続けてこう語った。「どちらも家族関係を基軸としています。教育に高い関心を抱いています。また、慈善事業への寄付と活動に関しても高い価値観を見出しており、世界中で発生している地震、ハリケーン、津波等で被害を被った人々の救済に応えています。さらには、神から与えられた才能と勤勉さ、意志の強さによって培ってきた成功を築いた経緯があり、残忍な迫害と差別に直面した経験をもつという点でも共通しています。」

クック長老は、「今日この日を迎えられたのは、お互いがユダヤ教と末日聖徒、それぞれにとって重要な伝統を理解し、歩み寄ろうと努力してきたという事実を超越して、非常に良好な関係と友好を築いてきたおかげといえるでしょう。興味深いことに、どちらも合衆国内において6~7百万の信者がいます。ユダヤ教はニューヨーク市と東海岸を中心に発展し、末日聖徒はユタ州とその周辺の地域に影響を及ぼしています。

ユダヤ教の代表団は、たぐいまれな才能をお持ちの方々ばかりで、ユダヤ人の主流をいく注目すべき方々です。またユダヤ教の主要団体のご出身です。今日の良好な関係を築く推進力となってくださったロバート・アブラムズ氏には、特に感謝を申し上げたいと思います。

この記念式典にともに参加できたことを嬉しく思うとともに、これは、わたしたちの友情と、今後も協力して人道的支援に関わっていく望みを記念するものでもあります」」と語った。

前合衆国副大統領候補であったリーバーマン氏は2011年10月にユタ州プロボ市にあるブリガム・ヤング大学を訪れ、宗教の自由について講演した

「モルモンとユダヤ人のつながりはもともとあったものです。しかし、普遍的なものの多くは、行動を起こさないと成り立たないことを人生を通じて学んできました。

もし、今日ここにハンフリー・ボガードがいたなら、『われわれの美しい友情の始まりだ』というでしょう。この友情は、ともに分かち合った信仰、価値観、展望という基盤の上に成り立っており、また、双方の信者にとってシオンが意味するもの、つまり、世界の一致や平和、正義を背負った上に成り立っているのです。モルモン教会からの親交に心からの感謝を申し上げ、さらなる発展を期待します」と語った。

エルサレムに滞在中、一行は、イスラエル首相ベンジャミン・ネタニヤフとエルサレム市長ニール・バルカットを含む政府高官と面会した。

クック長老は、首相との会談を取り計らってくれたニューヨークの代表団に謝辞を示しこう述べた。「首相は印象的かつ包括的なイスラエルの展望を、イスラエル国家への尊敬の念をもって語ってくれました」と述べた。

教会所有のブリガム・ヤング大学エルサレムセンターは、1988年にオリブ山のみえる聖地の丘に創設された。エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地とされている。教会は、センターと近隣のオーソン・ハイド公園の建設許可取得にあたり、行政と政府との連携を密にした。当時ブリガム・ヤング大学の学長であったホランド長老は、この過程で非常に重要な役割を果たし、今日もなお、中東関係の主軸となっている。オーソン・ハイド公園は、1979年10月24日に教会の大管長スペンサー・W・キンボールによって奉献された。

ホランド長老は、「われわれは正真正銘の聖地におけるユダヤ人の存続と、この地に住む人々との友好的な交わりを祈っています」と語った。

書式ガイドの注釈:末日聖徒イエス・キリスト教会に関する記事で,教会の名称を最初に引用する際には,正式名称を使うようお願いいたします。教会の名称の引用に関する詳しい情報は,こちらへ: 書式ガイド書式ガイド.